ものすごく前に買った本だったのですが、やっと読みました。
イヴ・エンスラー著 岸本佐知子訳『ヴァギナ・モノローグ』。一人芝居The Vagina Monologuesをもとにした書籍版。
さまざまな女性による、女性器にまつわる体験談、自分語り、心の叫び。
思ったのは、本書の中にいろいろな女性器の呼び名が出てくるんですけど、日本語にはそんなにバリエーションないなあ、と。
膣、ヴァギナは医療用語というイメージだし、まんこは放送禁止用語。他に何かある?「あそこ」は指示語であって名詞じゃないし、「お股」は明確じゃない。
ヴァギナ・モノローグには、誤魔化しのような女性器の呼び名を拒否するような内容もあるけど、むしろ日本ではそんなにたくさん呼び名があることがうらやましい。
子どもに性器の洗い方を教える時、男の子だったら「おちんちんをよく洗ってね」と言えるのに、女の子には「あそこを」とか「お股を」とか言うの、ひどくない?女の子の衛生教育に不親切じゃない?
実はこの本を知るより先に、私はヴァギナ・モノローグを日本でもやってみようと制作されたドキュメンタリー映画『まんこ独り語り』を見ているのです。
逆にそこからたどってヴァギナ・モノローグに行きついた珍しいパターンです。
この映画が、すごく名作で面白くて。出演していた一人が「どこまでが膣なのかって考えると、たどっていったら口から出るよね」と話していたのは今でも覚えています。
まんこ独り語りについては、こちらのサイトに紹介文が掲載されています。
関西クィア映画祭 | 特別追加プログラム「まんこ独り語り」
もし今、あらためて日本でヴァギナ・モノローグ/まんこ独り語りをやったら、どんな内容になるかなあ。また違った話がめちゃくちゃいっぱい出てきそうな気がします。
だって、毎月のようにいろんなことが起こる場所なのに、あまりにも隠されているから、ヴァギナについての話は本当に尽きないのですよ。
素材出典:pngtree.com