12月1日は世界エイズデー。治療を受けられる子どもは世界でまだ半数。

生後1カ月半でHIVに感染していると分かった女の子。(2019年8月撮影) © UNICEF_UNI211836_Schermbrucker

12月1日は世界エイズデー。ユニセフは、 2019年11月26日付で「子どもとHIV/エイズに関する世界の状況報告」を発表しました。

2018年、エイズ関連疾患で死亡した子どもと若者は、1日に約320人/1時間に13人に相当するといいます。
同年のデータで、0-14歳のHIVと共に生きる子どもで抗レトロウイルス薬治療を受けたのはわずか54%。  

深刻な地域格差も見られ、HIVと共に生きる子どもの治療へのアクセス は、南アジアは91%と最も高く、続いて中東・北アフリカ(73%)、東部・南部アフリカ(61%)、東アジアおよび太平洋(61%)、ラテンアメリカとカリブ海諸国(46%)、そして西部・中部アフリカ(28%)となっています。

また、 赤ちゃんへのウイルス感染を防ぐために、母親が抗レトロウイルス薬治療を受ける割合は東部・南部アフリカが最も高い割合(92%)を示し、続いてラテンアメリカとカリブ海諸国(79%)、西部・中部アフリカ(59%)、南アジア(56%)、東アジアおよび太平洋(55%)、中東・北アフリカ(53%)となっています。

HIVとエイズの認知を向上させるためのプログラムで、HIVと避妊について学んだチャドの19歳の女の子。(2019年3月撮影) © UNICEF_UN0294581_Frank Dejongh

他にも以下のデータが示されています。

  • 2018年、0〜9歳の子ども約16万人が新たにHIVに感染し、この年齢層のHIV感染者総数は110万人に達しました。
  • 2018年に感染した5歳未満の子ども8万9,000人が妊娠または出生時、7万6,000人が授乳中に感染しました。
  • 2018年、若者の世代では男の子5万人、女の子は14万人が新たにHIVに感染しました。

ユニセフは政府とパートナーに次のことを求めています。

  • 子どもや若者のHIV検査と治療データを改善し、この弱い立場に置かれた世代のニーズによりよく応えられるようにする。
  • 効果的かつ革新的な取り組みに投資し、それを実施することで、HIVと共に生きる子どもや若者の検査と治療に関する根強い格差を早急に解消する。

出典:PRTimes

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